文字工房 省二菴 / 書道ディレクター 外林省二

先生に作品を依頼された方の事例をご紹介いたします。
本当に色々なエピソードがありますが、全てご紹介することが出来ないのが残念です。
今後少しづつ追加していきますので、お楽しみに。

飲食店の看板・内装のプロデュース

上海の有名な大通りである虹梅路(ホンメイルー)のそばに新しくオープンされた,「海鮮小町」というお店の看板、及び内装のプロデュースのご依頼を頂きました。


名前の通り魚貝類中心の日本料理のお店です。

「海鮮小町」
 上海市長寧区紅梅路3717-26
  TEL:021-5422-4871

 営業時間
  平日:11:30〜14:30 17:00〜23:00
  休日:11:30〜22:00(休み時間なし)

 お店の顔となる看板です。
文字一つ一つに不思議な調和を感じます。
さらに全体を見ると、また別の調和を感じます。
四文字全体で一つの作品なんだなあとあらためて感じました。

新築祝いの贈物

掛軸 「息子が家を建てたので、新築祝いに掛軸を贈りたい」との事で、ご依頼をいただきました。

ご自宅を新築されたという方が、お仕事の方もご自分で会社を起こされていらっしゃるいう事で、「まだまだこれから」という勢いを文字(言葉)にして贈りたいというお話でしたので、その思いを形にする為にふさわしい言葉として外林先生は『風雲之志』という言葉を提案されました。

『風雲之志(ふう・うん・の・こころざし)』とは、良い機運に乗じて大事を成そうとする望みを意味する言葉で、「風雲」は竜の昇天の好機となる風と雲が巻き起こるような大きな変化の機運を指し、その機運をとらえて大功を立てたり出世をしたりしようとする意欲・願望を表すそうです。
もちろん、私はこのような言葉は知りませんので、先生から教わったんですが・・。

この『風雲之志』を題材とする事で依頼者様の快諾を得たところで、先生は作品の製作に取り掛かられ、完成したのが写真の掛軸です。

ご依頼主様が新築祝いにこの掛軸を贈られる時、掛軸に書かれた『風雲之志』という『思い』を贈られる事になると思います。

先生は単に書道家というだけではなく、ご依頼主様の思いを筆と墨で形にして喜んでいただける、素敵なお仕事をされてらっしゃるんだなぁと感動してしまいました。






★雑誌『経済リポート』に『書をめぐる思い』というタイトルで2005年度に掲載されておりました、先生の書とコラムをご紹介させていただいています。

どのコラムも先生の書に対する思いや、日々の思いが綴られていて大変興味深いものになっています。


2005年度 経済リポート掲載分はこちらです